基礎知識

溶接製缶板金加工図面設計

【千葉・房総エリア】大型架台とは?材料・製作工程のポイントと製作事例をご紹介!

格子状 架台・フレーム

装置やタンク、受変電設備を支える架台は、設備そのものよりも目立たない存在です。しかし架台の精度や強度が不足すれば、その上に載る設備は本来の性能を発揮できません。とくにサイズが大きくなるほど、溶接による歪みや搬入の制約といった、小型の架台では起こらない問題が顔を出します。

本記事では、大型架台の定義から、使われる材料と構造、製作工程で押さえるべきポイントまでを整理し、千葉県君津市を拠点とする当社の製作事例とあわせてご紹介いたします。

大型架台とは?

架台とは、設備機器を所定の位置・高さに設置し、その荷重を支えるための架構です。架構とは、柱と梁で構成された構造のことを指します。製缶板金加工の分野では「フレーム」とも呼ばれ、設備機器を載せるものは「設備架台」と呼ばれることもあります。

架台の上には何が載るのか

架台が支える対象は多岐にわたります。

  • 産業機械・装置:搬送装置、検査装置、加工機械などの本体を所定の高さに固定する
  • タンク・容器:内容物を含めた大きな荷重を受け止め、水平を保つ
  • 配管:プラント内を走る配管を一定間隔で支持する
  • 受変電設備・キュービクル・制御盤・分電盤:屋外設置が多く、耐候性が求められる
  • 空調機・室外機:振動を伴う機器を安定して固定する
  • 大型看板:風荷重を受け止め、転倒を防ぐ

載せる対象が変われば、求められる強度も表面処理も変わります。「架台をつくる」という言葉は同じでも、その中身は一品一様です。

架台に求められる3つの機能

対象がどれであっても、架台には共通して次の3つが求められます。

① 強度と剛性
自重に加え、稼働時の動的荷重や振動に耐える必要があります。剛性が不足すると、フレームにたわみや共振が生じ、載せた設備の水平度や据付精度が狂います。

② 耐震性
非常用電源やサーバーのように、災害時こそ止めてはいけない設備を支える架台は、地震時の揺れや転倒モーメントを想定した設計が欠かせません。アンカーボルトによる固定方法まで含めて考える必要があります。

③ 耐食性・耐候性
屋外設置、水まわり、薬品雰囲気、沿岸部の塩害環境では、腐食が架台の寿命を決めます。材質の選定と表面処理をセットで検討することが前提になります。

架台の基本的な役割や種類については、下記の記事でも詳しく解説しています。

>>装置架台とは?製作時の製缶加工のポイント、当社の製品事例をご紹介!

どこからが「大型架台」なのか

「大型架台」という言葉に、寸法や重量の明確な基準はありません。ただ、製作する側から見ると、次の3つのどれかに当てはまった時点で、扱いが明確に変わります。

① サイズ
一辺が2mを超えたあたりから、必要な作業スペース、定盤の大きさ、クレーンでの取り回しが変わります。長尺になるほど、溶接の熱による歪みが先端で誤差として増幅されるため、寸法精度の確保が難しくなります。

② 重量
数百kgを超えると、人力での反転や移動ができなくなります。加工中の姿勢変更にもクレーンが必要になり、段取りの手間が一段増えます。

③ 分割搬入の要否
一体で製作したものが、トラックに積めない、現場の開口を通らない、塗装設備に入らない。このいずれかに当たると、分割設計と現場組立が前提になります。ここが小型架台との最も大きな違いです。
また、分割での製作には、万が一輸送中や組立時に部分的な傷や不良が発生しても、該当するパーツのみの補修や交換で柔軟に対応できるという大きなメリットがあります。

「大型」のレンジによって、頼むべき相手は変わります

ひとくちに大型架台といっても、10mを超え数十トンに達するものと、2〜6mで数百kgから数トンのものとでは、必要な設備がまったく違います。前者は重量物専用の設備を備えたメーカーの領域です。

一方で、2〜6mクラスの中大型は、意外に受け皿が少ない領域です。小回りの利く町工場には設備が足りず、大型専門のメーカーには小さすぎて後回しになりやすい。ここが谷間になりがちです。当社が最も得意としているのは、まさにこのレンジになります。

大型架台に使われる材料と構造

大型架台の性能とコストは、材料を決めた段階でおおよそ決まります。

骨格をつくる形鋼の使い分け
形鋼断面の特徴向いている使い方
アングル材(山形鋼)L字型角部の補強、比較的軽量な架台。コストを抑えやすい
チャンネル材(溝形鋼)コの字型曲げ強度が高く、重量物を受けるベースフレームや主梁
角パイプ(角形鋼管)四角い管状ねじり剛性に優れ、外観も整う。装置の筐体や自動機の架台
H鋼・I鋼H字型・I字型梁として大きな曲げ荷重を受ける、大スパンの構造

荷重がどの向きにかかるかによって、選ぶべき断面形状が変わります。上からの荷重が主ならチャンネル材やH鋼、ねじれや横揺れを想定するなら角パイプ、という考え方が基本です。

板厚と剛性

天板やベースプレートには、厚板が使われます。板厚が増せばたわみにくくなりますが、その分だけ重量とコストが増え、溶接時の入熱も大きくなります。「厚くすれば安心」ではなく、荷重と支点の間隔から必要な板厚を決め、リブや補強で補うほうが、軽く安くまとまることも少なくありません。

当社では、鉄(SS400など)で最大16.0mm、ステンレス・アルミで6.0mmまでの厚中板加工に対応しています。

材質の選び方

鉄(SS400など) — コストと強度のバランスに優れた定番です。ただし無処理では錆びるため、塗装やめっきとセットで考えることが前提になります。

ステンレス(SUS304・SUS316) — 屋外、水まわり、薬品や塩害のある環境で有力です。塗装に頼らず耐食性を確保できる反面、材料費が高く、溶接時の歪みも出やすくなります。

アルミ(A5052など) — 軽量で放熱性に優れます。強度では鋼材に劣るため、板厚や構造で補強することが前提です。

形鋼や溶接方法の選び方については、下記の記事でさらに詳しく解説しています。

>>溶接フレームとは?種類・材料・溶接方法から製作のポイントまで解説

大型架台ができるまで|製作7工程と、大型ならではのポイント

架台がどのような工程を経て形になるのか、順を追って整理します。それぞれの工程で、大型になると何が効いてくるのかもあわせてご紹介します。

① 材料調達

図面をもとに、必要な形鋼・鋼板を手配します。
大型では — 長尺材や厚板は在庫状況が納期に直結します。分割設計を採用する場合は、この段階で分割位置を決めておかないと、材料の取り都合が悪くなり、歩留まりが落ちます。

② 切断

レーザー加工機、シャーリング、バンドソーなどを使い分け、部材を寸法通りに切り出します。
大型では — 一枚の切断誤差が組み上げ後に累積します。とくに長尺材は、切断面の直角度が出ていないと、溶接時の突き合わせに隙間が生じます。当社ではファイバーレーザー加工機により、厚板でも高精度な切断を行っています。

③ バリ取り

切断で生じた出っ張り(バリ)を除去します。
大型では — 部材点数が多いぶん、バリの見落としが起きやすくなります。バリが残っていると、組立時に部材同士が密着せず、そのわずかな隙間が溶接品質と寸法精度を狂わせます。作業者の怪我の原因にもなるため、確実に処理します。

④ 曲げ

ベンダーやロールベンダーで、曲げ加工が必要な部材を成形します。
大型では — 長尺材の曲げは、加圧の均一性がそのまま仕上がりに出ます。当社では110tベンダーを備え、厚板でも指定寸法通りの曲げに対応しています。

⑤ 溶接

部材を接合し、架台の形にします。大型架台の品質を最も左右する工程です。
大型では — 溶接は必ず熱による歪みを生みます。ワークが大きいほど鋼材の収縮量が増え、その累積が寸法誤差となって現れます。対策は、治具や定盤で母材を確実に拘束すること、そして歪みが打ち消し合うように溶接順序を組み立てることです。ここは設備だけでは解決せず、経験によって精度が決まります。

⑥ 表面処理

塗装、めっき、研磨など、使用環境に応じた処理を施します。
大型では — 設備のサイズが上限になります。焼付塗装は塗膜の密着性と硬度に優れますが、乾燥炉に入らないサイズは一体では焼き付けられません。当社では、乾燥炉に収まるサイズに分割設計を行い、焼付塗装を施したうえで高精度に組み上げる方法で対応しています。一体物での仕上げが必要な場合は、自然乾燥仕様での塗装も可能です。「大型だから焼付塗装は無理」と諦める必要はありません。屋外の鉄骨架台にはドブめっき(溶融亜鉛めっき)、ステンレス製で耐食性と美観を高めたい場合は電解研磨と、目的に応じて使い分けます。

⑦ 検査

寸法、水平度、溶接部、外観を確認します。
大型では — 現場で「据わらない」「ボルト穴が合わない」というトラブルは、この段階で防ぐしかありません。分割設計の場合は、仮組みを行って合わせ精度を確認したうえで出荷します。

千葉・房総エリアで大型架台をつくるメリット

大型架台の製作先を選ぶとき、技術力や設備と同じくらい、「どこにあるか」が効いてきます。

輸送距離が、そのままコストになる

大型架台は、それ自体が大きく重い製品です。距離が延びれば運送費が積み上がり、積み込みと荷下ろしの回数が増えるほど、塗装面の傷や打痕のリスクも上がります。近さは、そのままコストと品質に直結します。

現地確認・据付立会いのフットワーク

千葉県には京葉工業地帯をはじめ、製鉄所、化学プラント、各種製造工場が集積しています。当社は千葉県君津市に拠点を置いており、現地での採寸や設置条件の確認、据付時の立会いに、短い移動時間で伺えます。図面のない設備の更新では、この現調のしやすさが納期を大きく左右します。

千葉県内なら、最短で翌日納品

当社は千葉・房総エリアに根差した営業体制を敷いており、県内であれば当日のお電話でご発注いただき、当日製作、翌日納品という対応実績があります。設備を止めたくない、明日までに必要という状況に、地元だからこそ応えられます。

納入エリアは千葉・東京・神奈川・埼玉を中心としていますが、その他の地域もご相談に応じます。

設計から塗装まで、一社で完結

当社は最大6m・板厚16mm(鉄)までの厚中板・大型製缶板金加工に対応し、設計、切断、曲げ、溶接、塗装、組立、発送までを自社工場内で完結させています。外注を挟まないため、工場間の横持ち輸送費も、輸送時の傷のリスクも発生しません。

さらに、詳細な図面がない状態でもご相談いただけます。手書きのポンチ絵、現場写真、図面が残っていない現物からでも、3D CADを用いて製作図面を作成します。設計段階から製造現場の知見を反映させることで、ムダを省いたコストダウンのご提案も可能です。

千葉県内での溶接・製缶加工については、下記の記事でもご紹介しています。

>>千葉県内の溶接・製缶加工なら千葉・房総 製缶板金加工.com

架台の製作事例をご紹介

当社がこれまでに手がけた架台の事例をご紹介します。

格子状 架台・フレーム
格子状 架台・フレーム

舞台装置向けの特注ベース架台です。加工のポイントは2つあります。

1つは、最適な溶接順序と正確な位置決めによって歪みを抑え、図面通りの寸法精度と水平度を実現している点です。もう1つは、接合面の隙間をなくす「えぐり加工」と入熱制御により、内部まで確実に溶け込ませている点です。舞台装置は激しい動的振動と繰り返し荷重にさらされるため、この溶け込みの深さが耐久性を支えます。

プラント向け架台
プラント向け 架台

ドブめっき(溶融亜鉛めっき)を施したアングル材とチャンネル材を用い、切断、穴あけ、溶接を行って製作した架台です。めっきにより、過酷なプラント環境下でも長期にわたる耐食性を確保しています。

形鋼を組み合わせた架台では、めっきや塗装をどの段階で行うかによって、防錆性能と仕上がりが変わります。当社ではプラント向けの架台や配管の納入実績が豊富にあり、環境条件に合わせた設計・加工が可能です。

アングル架台
アングル架台

建築向けのアングル架台です。お客様より「2日で納品してほしい」とのご依頼をいただき、アングル材の切断、穴あけ、溶接、仕上げまでを行い、1日で納品いたしました。

千葉・房総エリアであれば、こうした特急対応が可能です。急ぎの架台製作でお困りの際も、まずはご相談ください。

架台部品
架台部品

水や洗剤を使用する環境で用いられる架台の部品です。板厚6mmのSS400を使用し、青色の焼付塗装で仕上げています。

焼付塗装は加熱硬化させることで塗膜の密着性と硬度が高まるため、水がかかる環境でも塗膜の剥離が起こりにくくなります。意匠性と耐久性を両立させたい部位に適した仕上げです。当社では塗装工程を内製化しているため、製缶加工の直後に塗装へ移ることができます。

大型架台の製作なら、千葉・房総 製缶板金加工.comにお任せください

今回ご紹介した事例は中小型のものが中心ですが、当社は最大6mクラスの大型架台まで対応しています。サイズや構造にかかわらず、まずはご相談ください。

千葉・房総 製缶板金加工.comを運営する株式会社アガツマは、千葉県君津市を拠点に、設計から製缶板金加工、溶接、塗装、組立、発送までを社内で一貫対応しています。

  • 最大6m・板厚16mm(鉄)までの厚中板・大型製缶板金加工
  • ファイバーレーザー加工機、110tベンダーによる高精度な切断・曲げ
  • 自社塗装設備による焼付塗装(大型品は分割設計で対応)
  • 手書きのポンチ絵や現物からの3D CAD図面化
  • 千葉県内なら最短で翌日納品

「既製品ではサイズが合わない」 「屋外や薬品環境で使うので、耐久性が心配」 「図面が残っていないが、同じものを作り直したい」 「とにかく急いでいる」

このようなお悩みをお持ちでしたら、ぜひ一度当社にお問い合わせください。厚中板加工のスペシャリストが、現場に最適な架台をご提案いたします。

>>>資料ダウンロードはこちら

>>>お見積り・技術相談・お問い合わせはこちら