基礎知識

製缶板金加工

大型製缶加工とは?10mまでの製缶品を塗装まで一貫対応するメリットとポイント

大型製缶加工とは?一般的な定義とアガツマが対応するサイズ領域

大型製缶加工とは、一般的に厚板(鋼板やステンレス板など)を切断・曲げ・溶接し、大型の架台、フレーム、タンク、ダクトなどの立体的な構造物を製作する加工技術を指します。 精密板金が「薄板を用いた小型の筐体や部品」を中心とするのに対し、製缶加工は「強度や耐久性が求められる構造物」が対象となります。

特にプラントエンジニアリングや建築設備の分野、大型機械装置の架台やフレームなどにおいては、数メートル規模の製品が必要となるケースが多くあります。しかし、「大型」と一口に言っても、そのサイズレンジによって加工難易度や必要な設備は大きく異なります。

2m~10mクラスの製缶加工に求められる高度な技術

当コラムで焦点を当てるのは、主に2mから10mクラスの大型製缶品です。 このサイズ感は、一般的な町工場の設備では対応が難しく、逆に造船や橋梁のような超巨大インフラ系メーカーに依頼するにはロットやコストが見合わないという、非常にニッチですが需要の高い領域です。

このクラスの加工において最も重要となる技術的課題は以下の通りです。

  • 溶接歪み(ひずみ)の制御と矯正
    長尺物や大物フレームは、溶接の入熱によって大きな歪みが発生します。これを熟練の技術で抑え込み、幾何公差(平面度や直角度)を確保する技術が不可欠です。
  • 取り回しと安全管理
    重量物をクレーンで反転させながら作業を行うため、高い天井高とクレーン能力、そして熟練の玉掛け作業が必要となります。
  • 接合精度
    最終的に現場で組み上げる際の精度を保証するため、工場内製作段階での高い寸法精度が求められます。

株式会社アガツマでは、この2m~10mのレンジにおいて、多品種少量のオーダーメイド対応を得意としています。

大型製缶加工を成功させるポイント

前述した課題(輸送コスト、塗装設備、設計との乖離)を解決し、大型製缶プロジェクトを成功に導くための鍵は、「プロセスの統合(一貫対応)」です。

最も効果的な解決策は、製缶加工から塗装、そして組立までを社内で完結できるサプライヤーを選ぶことです。 一貫対応が可能な工場に依頼することで、以下のメリットが生まれます。

  • 横持ちコストとリスクの削減
    工場間の輸送が不要になるため、輸送費をゼロにできます。また、移動に伴う製品への傷や打痕のリスクも物理的に排除できます。
  • 責任所在の明確化
    「塗装のノリが悪いのは、下地処理(製缶側の仕事)が悪いからだ」「いや、塗装のやり方が悪い」といった、工程間の責任の押し付け合いが発生しません。一社が最終品質まで責任を持つため、品質管理(QC)レベルが格段に向上します。
  • トータルリードタイムの短縮
    工程間の輸送待ちや日程調整のロスがなくなります。加工が終わり次第、即座に塗装工程へ投入できるため、特急対応もしやすくなります。

株式会社アガツマだから可能な「大型製缶・塗装一貫対応」の強み

私たち株式会社アガツマは、2m~6m(最大10m)クラスの大型製缶加工において、独自のワンストップ体制を構築しています。プラントエンジニアリング各社様から選ばれ続けている、3つの具体的な理由をご紹介します。

【強み1】設計~製缶~塗装の一貫体制による大幅なリードタイム短縮

当社は社内に製缶設備だけでなく、専用の塗装ブースと乾燥炉を完備しています。 材料切り出しから溶接、仕上げ、塗装、出荷までを自社工場内で完結できるため、外部塗装業者への横持ちやタイムラグが発生しません。「加工終了後、即座に塗装工程へ」というスピーディーな連携により、一般的な外注プロセスと比較して大幅なリードタイム短縮を実現しています。

【強み2】3m乾燥炉×組立ノウハウで、大型品でも高品質な焼付塗装を実現

3m×3m×2mクラスの大型乾燥炉と、それを活かす「分割・組立ノウハウ」が当社の強みです。 6mを超える長尺の架台であっても、乾燥炉に収まるサイズに分割設計を行い、焼付塗装後に高精度に組み上げて出荷することが可能です。「大型だから焼付は無理」と諦める前にご相談ください。一物での対応が難しい場合でも、分割構造による現実的な解決策をご提示します。もちろん、自然乾燥仕様であれば一体物での塗装も対応可能です。

【強み3】ポンチ絵・マンガ絵からでもOK!コストダウンを実現するVA/VE提案力

「図面を描く時間がない」「現物しかない」といった場合も、手書きのポンチ絵や仕様書(マンガ絵)さえあれば、当社の設計部隊が承認図面を作成いたします。 単なる清書ではなく、製造現場の視点から「歪みの少ない溶接形状」や「工程を短縮する曲げ加工への変更」など、VA/VE(価値分析・価値工学)提案を盛り込んで設計します。これにより、お客様の設計工数削減と製造コストダウンを同時に実現します。

大型製缶品の製品事例をご紹介

モーターカバー
モーターカバー

粉体をコンベアで搬送する装置のモーターカバーです。仮組みしたうえで納品させていただきました。取り付け位置と組み立てる際のピッチが合っているかに注意して組立を行いました。

大型換気扇フード
大型換気フード

給食センター向けの大型換気扇のカバーを作ってほしいとご相談いただきました。

当初は鉄製のものを使用されていました。しかし、ルーバー部分が腐食してしまい、更新の必要がありました。防錆対策で、一括でステンレス製にて製造いたしました。

手書きの図面でご相談いただき、当社で、設計し、製造しておりますが、
現場確認を行い、寸法と設置仕様を確認したのち、設計製造しております。

また、傷防止のシートを貼った状態で納入しております。

点検用はしご

屋上設備を点検するためのタラップです。弊社工場の塗装ブースにて塗装を行っております。

取水口 スクリーン
海洋向けスクリーン

海洋に沈めて、取水口に塵芥が入らないようにガードするためのスクリーンです。チャンネル・アングルを骨組みに、ステンレス製ネットを取り付ける形で製造をしております。

海水に対応するため、酸化防止対策として、電解仕上げ、SUS304に海洋向けの塗装を厚く塗る仕上げを行っております。

10mクラスまでの大型製缶・架台製作のことなら株式会社アガツマへ

大型製缶加工における「輸送コスト」「塗装の手配」「設計工数」といった課題は、発注先を見直すだけで大幅に改善できます。

株式会社アガツマは、2m~6m(最大10m)の大型製缶加工において、設計から塗装・組立までをワンストップで提供できる、千葉県内でも数少ない企業です。

  • 大型品の輸送コストを削減したい
  • 焼付塗装まで含めて短納期で対応してほしい
  • 図面がない(ポンチ絵しかない)状態から相談したい

このようにお考えの設計ご担当者様、調達ご担当者様は、ぜひ一度当社までご相談ください。 貴社の「外部工場」として、コストダウンと工数削減に貢献する最適なVA/VE提案をさせていただきます。