基礎知識

ファイバーレーザー溶接による高精度アルミ溶接

最新鋭ファイバーレーザー溶接機を導入しました!

株式会社アガツマでは、さらなる品質向上と生産体制の強化を目指し、最新鋭のファイバーレーザー溶接機「WT-FL 1500M」を導入いたしました

従来のTIG溶接などと比較して、このファイバーレーザー溶接機には以下のような画期的なメリットがあります。

  • 圧倒的な溶接速度:従来の工法よりも格段に速いスピードで加工が可能です 。
  • 低入熱による歪みの抑制:非常に高いエネルギー密度でピンポイントに熱を投入するため、熱影響(HAZ)を最小限に抑え、製品の歪みや焼けを最小限に防ぎます 。
  • 美しい仕上がり:非常に美しく強固なビード(溶接痕)を実現し、後工程の仕上げ作業を大幅に短縮できます 。

これにより、これまで歪みが出やすく難易度が高いとされていた薄板やアルミの溶接においても、高品質かつスピーディーな納品が可能となりました

アルミ溶接の対応力の強化

アルミニウムは、鉄鋼材料と比較して約1/3という軽量性を持ち、自動車や航空機、建築などの幅広い分野で採用されています 。一方で、製造現場では「溶接が非常に難しい難削材」として知られています

なぜアルミ溶接が難しいのか

アルミ溶接には、主に3つの大きな障壁があります。

  1. 融点が低い
    アルミの融点は約660℃です 。これは鉄やステンレスに比べて低いため、溶接熱によって母材がすぐに溶け落ちてしまうリスクがあります 。

  2. 強固な酸化皮膜
    表面を覆う酸化皮膜の融点は約2000℃に達し、アルミ自体の融点よりも1300℃以上も高くなります 。皮膜が溶ける頃には内部のアルミは既に溶け落ちてしまい、作業が困難になります 。
  3. 高い熱伝導率
    アルミは熱伝導率が高いため、溶接時の熱が部材全体に広がりやすい性質があります 。部材全体の温度が上がることで溶けるスピードが次第に速くなり、熱による歪みを引き起こしやすくなります 。

しかし、導入したファイバーレーザー溶接では、高いエネルギー密度でピンポイントに熱を集中させます 。これにより、高融点の酸化皮膜を効率的に破りつつ、熱が広がる前に溶接を完了させることで、「溶け落ち」や「歪み」の問題を劇的に解決しています 。

アルミ溶接加工事例

溶接だけではない、アルマイト材の「溶接レス」製作事例

当社では最新の溶接技術を追求する一方で、「あえて溶接をしない」という選択肢によって、お客様の過酷な課題を解決した事例もございます。

アルマイト材×ボルト締結による高耐久歩廊

ステンレスですら腐食しかねない食品工場の過酷な腐食環境において、最高の防錆性能を持つ「アルマイト材」を用いた歩廊の製作事例があります。

アルマイト材は材料の特性上、溶接を行うとその部分の皮膜が破壊され、耐食性が失われてしまいます。そこで当社は、以下の提案で課題を解決しました。

  • 完全溶接レス構造: 溶接を一切行わず、高精度なボルト締結のみで構造体を構築。
  • 3D CADによる緻密な設計: ボルト同士の干渉や脱落による異物混入を防ぐため、数ミリ単位のクリアランス調整を実施。
  • 分割搬入・現地組立: 搬入口が狭く重機が入れない現場に合わせ、分解した状態で搬入し、わずか1日で設置・固定を完遂。

「溶接技術」と、それを補完する「設計・組立技術」の両輪を回すことで、現場に最適な解決策を導き出します。

千葉・房総 製缶板金加工COMを運営するアガツマの特徴

アガツマは、最新の溶接技術に加え、大型製缶板金のプロフェッショナルとして以下の強みを備えています。

最大6mの大型サイズ・厚中板への対応力

最大6,000mm(6m)クラスの大型製缶に対応する圧倒的な設備力を保有しています 。過去には4m×4mやW5m×L10mといった特大サイズの製作実績も豊富です 。板厚に関しても、鉄(SS400等)は最大16.0mm、ステンレスやアルミは6.0mmまでの厚中板加工が可能であり、最新鋭のファイバーレーザー加工機や110tベンダーを駆使して高精度に仕上げます 。

「ポンチ絵」からの具現化サポート

詳細な図面がない段階からの「具現化サポート」も大きな強みです 。手書きのラフスケッチ(ポンチ絵)や現場写真、あるいは老朽化して図面の残っていない現物からでも、当社の技術者が3D CADを用いて精密な製作図面を作成します 。設計段階から製造現場の知見を活かしたVE/VA提案を行うことで、ムダを省いたコストダウンや品質向上を実現する「最適化設計」を提供します 。

一貫生産体制による短納期

設計・切断・曲げ・溶接・組立までを自社で完結させる「一貫生産体制」により、驚異的な短納期を実現します。アルミ以外の材質であれば、自社での塗装まで対応可能です。外注を挟まないことで業者間の輸送によるタイムロスや製品への傷・打痕リスクを排除し、千葉県内であれば最短で「当日電話発注・当日製作・翌日納品」という圧倒的なスピード対応が可能です 。

アルミ溶接なら当社にお任せください!

ファイバーレーザー溶接機の導入により、アガツマのアルミ溶接・製缶能力は飛躍的に向上しました 。特装車用階段といった、軽量化と美観が求められる高度な案件にもより高いレベルでお応えできます 。

「アルミ溶接の歪みで困っている」「特殊な環境に耐えるアルミ製品を作りたい」といったお悩みがあれば、ぜひ一度ご相談ください。最新技術と柔軟な発想で、お客様のアイデアを形にいたします。