基礎知識
チャンネル材・アングル材を用いた製品は曲げ加工で製作することでコストダウン可能!
製缶板金加工において、フレームや骨組みの製作にチャンネル材やアングル材を使用することは一般的です。特に高い強度が求められる製品では、汎用性の高いアングル材がよく用いられます。しかし、お客様のご要望や製品の仕様によっては、必ずしもチャンネル材やアングル材を使用することがコストダウンに繋がるとは限りません。
本稿では、アングル材・チャンネル材を用いた加工のメリット・デメリットを整理し、当社の技術提案によって「板材からの曲げ加工」に工法を変換することで、高品質を維持しつつコストダウンを実現する具体的な方法について解説します。
アングル材・チャンネル材での製作が向いているケース
アングル材・チャンネル材で製缶品、フレーム部品を製作する最大のメリットは、その高い強度とシンプルな加工で製作できる点にあります。市販されているアングル材は、その形状自体が強度を確保しているため、特に補強を必要としないシンプルなフレームや、単純なカットのみで済む製品であれば、コストを抑えることが可能です。
アングル材の長所は、以下の通りです。
- ・製品の角部分の強度が増加し、高強度なフレームを容易に製作できる。
- ・シンプルなカットのみであれば、板材から加工するよりも安価になる場合が多い。
アングル材・チャンネル材での製作がコスト増となるケース
一方で、市販のアングル材・チャンネル材に、溶接や穴あけといった追加工が必要となる場合、その工程がコスト増に繋がる傾向があります。具体的には、以下のようなデメリットが挙げられます。
- 位置決めと溶接の難易度
フレームを組み立てる際、アングル材同士の結合は位置決めが非常に難しく、高い溶接精度も求められます。これにより、作業工数が増加、コスト増につながります。
- 穴あけ加工の手間とコスト
複数種類の穴やタップを設ける場合、ボール盤を用いた人的な作業が必要となり、時間がかかります。また、高い精度を確保するためには冶具が必要となり、その製作費用も発生します。
- 精度確保の難しさ
市販のアングル材に多くの追加工を施す場合、フレーム全体でのズレを抑える高精度加工が必要となりますが、人的な作業が増えるため、精度を出すことが困難とされています。
このようなケースでは、特に長孔や複雑な穴開け加工、複数の溶接が必要となる場合に、コストと工数が増えてしまう傾向にあります。
当社の工法転換提案:板材からの曲げ加工によるコストダウン
当社では、お客様からのアングル材・チャンネル材でのご依頼に対して、追加工の有無やサイズによって、板材からの曲げ加工へと工法を転換するご提案を積極的に行っております。特に、以下のような製品において、この工法転換が大きなコストメリットを生み出します。
- 3mを超えるような大型製品
当社の大型加工設備を活用し、長尺の板材にレーザー加工機で穴あけ、外径切りを行い、この後に曲げ加工することで、効率的な生産が可能です。
- 複雑な穴開けや切削加工が必要な製品
レーザー加工機を使用すれば、冶具を必要とせずに、複数の穴、外径切りといった加工を高精度かつ短時間で完了できます。これにより、人的な作業工数を大幅に削減し、コストダウンを実現します。 - 複数部品の溶接が必要な製品: 板金部品に置き換えることで、部品同士の結合も溶接がしやすくなり、作業工数の削減と溶接精度の向上に繋がります。
チャンネル材・アングル材への追加工に起因するコストや精度の問題を、板材からの曲げ加工に置き換えることで解決し、「精度良く、かつコストを抑えながら製作する」ことが可能になります。
製品事例
縞鋼板 スロープ

特注のスロープです。縞鋼板成するがすべり止めとして機能します。裏側にチャンネル材と、アングル材を取り付け補強しております。
このスロープの高さに適したアングル材、チャンネル材が規格品にないため、アングル材、チャンネル材も自社で製作しております。アングル材、チャンネル材は板材から曲げ加工で製作をすることで、規格品よりもコストダウンにつながる場合も多く、本製品は特注品で一点物のため、曲げ加工により製作することでコストダウンにつながりました。
大型の製缶品・フレーム製造は当社にお任せください。
アングル材・チャンネル材は、シンプルなフレームであれば非常に効率的で安価な材料です。しかし、追加工が必要となるほど、そのメリットは薄れていきます。
株式会社アガツマでは、お客様のご要望を深くヒアリングし、長年の製缶板金加工の経験と高度な設備を活かして、最適な工法をご提案いたします。単純にコストを抑えるだけでなく、製品の品質と納期も考慮に入れた最適な設計製造をお求めの際は、ぜひ一度ご相談ください。お客様の製品仕様に合わせた最適な工法をご提案し、課題解決に貢献いたします。